| 緑の彫刻 トピアリーを楽しもう |
トピアリー・・・馴染みのない言葉かも知れない。生きた花や樹木でつくる造形物のことで、その歴史は紀元前のギリシャ、ローマ時代にまでさかのぼる。奴隷の庭師が貴族の庭園樹木に密かに自分のイニシャルを刈り込んだという記録のあるトピアリー。ラテン語のトピア(風景)が語源というトピアリーは、ローマ帝国の勢力拡大によってヨーロッパ各地に広がりを見せるが、その帝国の衰退とともに姿を消す。 やがてルネッサンス期に『緑の彫刻』、『刺繍庭園』という形で再びトピアリーは脚光を浴びるが、18世紀には自然主義庭園への志向から衰退していくという歴史を繰り返してきた。 そして現代、アメリカのディズニーワールドでは、ミッキーマウスなどのキャラクターをかたどったトピアリーが人気を呼び、また、素材、手法も様々なトピアリーが開発されるなど、楽しい園芸文化として再び登場してきた。 |
| トピアリーで夢の世界へ 第15回全国都市緑化にいがたフェア |
『おとぎ・ワールド』の試み 地球の環境を守るためには世界中の国々との協力が欠かせない。本年8月1日から10月18日まで開催された「第15回全国都市緑化にいがたフェア」では、花と緑を通して近隣の国々の暮らしや文化に理解を深めようと、 日本海を挟んだ近隣各国の昔話を、新しい技法を取り入れたマジカル・トピアリーで表現した。 |

(花が飛び出す仕掛けの花咲爺さんの前ではスタッフが紙芝居で各国の物語を紹介した)
| マジカル・トピアリーは動く装置、照明などを駆使した実験的なもので、計画段階から係わってきたという鞄園の熊谷工事課長にお話を伺った。 「鉄骨加工した型にトレーの入る枠をつけ、水苔を入れた草花のトレーをさし込みます。会期が8月から10月ということで、乾燥に強いものを主体に、色彩に重きを置いて植物を選びました。」 |

(鉄骨の中にはモータが仕込まれている)
|
「アジア4ヵ国とロシア、5つの物語を制作しましたが、それぞれに2000株から3000株を使っています。中国の「あしの舟」の下にはアプテニアを置いて白い波を表現したり、ポーチュラカなど、花の色が多く開花期の長いものは回りに敷いて華やかさを演出したり。モンゴルの「英雄ゲジル・ボクドウ」にパセリを使ったところ、珍しいと参観者には好評でしたが、乾燥に弱いため、維持管理が大変でしたね。内部スプリンクラーで水をかけてはいるのですが・・・。 『あすなろ花壇』 |

(あすなろ花壇の楽しいトピアリー)
| トピアリーでまちづくり 福島県東和町 『あすなろ花壇』のトピアリー。この動物の型を提供したのが、安達太良連峰と阿武隅川に囲まれた人口およそ9,000 人の東和町。 東和町はトピアリーの町。みんなが住んでよかったと思える町づくりを目指し、美しい景観、特徴ある産業の振興という観点から新しい事業を模索、平成7年、トピアリーに出会った。 アメリカの「エルカミーノナーセリー」が開発した、金網のフレームを植木にかぶせ整形するという手軽な手法のトピアリー。東和町は日本で唯一、その金網のフレームの輸入権を獲得した。 にいがたフェアには町として参加。『あすなろ花壇』にフレームを提供したほか、町の出展コーナーでトピアリーを展示、手軽さ、楽しさをアピールした。 「いろいろ試しましたが、ツゲが一番適しているようです。常緑樹で、1〜3年で枠一杯に育ちます。デパートのウインドウディスプレイにも使われます。昨年のクリスマスには柏ステーションモールにトナカイが登場しましたよ。小さいものは個人の家で。玄関にトピアリーのくまさんがいるなんて楽しいでしょう。」 |

(『やさしさ工房』前で動物たちがお出迎え)
| トピアリーはこんな所にも にいがた会場、街のエリアの中心に広がる芝生の広場には、赤と白のベゴニアを植え込んだ大きなサッカーボールが置かれ、それと向き合うように、にいがたフェアのシンボル“にいなちゃん”(ハルピン式立体花壇)が立つ。使われている植物はアキランサスの赤、黄色とオノマンネングサ。どちらも巨大なトピアリーだ。 |

(巨大なサッカーボール) (ハルピン式立体花壇“にいなちゃん”)