シリーズ『私の庭づくり』
店先も店内も花いっぱい
― 松戸市西馬橋 ムトー理容店 ―


( コンテナやプランターが並ぶ「理容室ムトー」の店先)

 JR馬橋駅西口から近いが、まわりは住宅と公園という閑静な地域、店先に花とみどりがいっぱいの理容店がある。この地に開店して16年というムトー理容店。
 「1年ほど前、ご近所の方からフランス製の鉢に寄せ植えをした素敵なポットを2鉢頂いたのがきっかけで始めました。まだ期間は短いですが、始めるとトコトンする方ですから。」
 若い頃、仕事の関係でヨーロッパ、アメリカ、東南アジアなど20数ヵ国に行ったことがあるというご主人の武藤功さん。花に彩られたヨーロッパの古い町並みの光景が心に残っていたことも、花にのめり込む要因になったようだ。
 「本をたくさん買い込んだりして、普通10年くらいかかるところを1年で勉強しましたよ。」
 鉢植えをくださった方をはじめ、近くに花作りの好きな、格好の先生が何人もいて、「よき花仲間に恵まれたことも幸せ」とおっしゃる。



(店先の鉢植えは容器にもこだわって)


 「ドイツには、家の周囲を花で飾らなくてはならないという決まりを設けている町があるんですよ。国からお金が出ますが、その代わり、花を作らないと罰せられるそうです。」
 この辺りにはもちろんそんな決まりはないが美しく咲く花を身近に見たり、頂いたりすると作ってみたくなるものなのだろう、花好きが集まった、花いっぱいの町といった趣だ。



(ご近所の花仲間のベランダ)


 「今の時期は温室に保管し越冬中で、外からは見えませんが、春になれば見事なお宅が多いですよ。ぜひいらしてください。」
 武藤さん自身も1年間の経験をもとに、今年はアイビーゼラニウムを主体に、日のあまり当たらない階段はインパチェンスで覆いつくしたいと計画中。
 「アイビーゼラニウムは花が壁面いっぱいに広がって、繁雑なものを隠してくれますので。昨年もアイビーゼラニウムはずいぶん作りましたが、今年はさらに増やそうと思っています。」
休みを利用し、花や容器、肥料などを買いにいろんな所に出掛ける。
 「店によって品揃えなど、それぞれ特徴があります。労力も費用も掛かりますが、愛情をいっぱいかけてやることが、なんといっても一番大切なことだと思いますね。」
 若いころから理容の修業を重ね、千葉県理容技術大会に何度も連続優勝、さらに関東大会、全国大会と勝ち抜き、2年毎に行われる世界大会にも3回出場したという輝かしい経歴を持つ武藤さん、そのエネルギーを今、花づくりにかけている様子。
  「いろいろな国に行きましたが、一番美しく印象に残っているのはコートダジュール。ニースからモナコにかけてブーゲンビリアが咲き乱れ、素晴らしい光景でした。ヴェルサイユ宮殿の裏面の林に囲まれた庭園も心に残っています。
 でも、庭づくりの伝統は日本がもっとも古く、今ブームのイングリッシュガーデンも日本の庭園技術の影響を受けているそうですよ。常緑樹と落葉樹をうまく組み合わせ、その中に花や実の彩りを添えて四季折々の姿を演出する日本庭園は本当に見事なものだと思いますね。」
 流山市の自宅でも奥様と一緒に花づくりをしているとか。 「山川草木など自然は心を豊かにしてくれます。また、花やみどりを通して知り合いもたくさんできました。知らない方も店に入って来られ、花談義に花を咲かせますし、花仲間の忘年会、新年会も楽しいですよ。今のところ、すっかりとりこになっています。」


    
     (店内にも鉢植えがいっぱい)

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