フランクさんの シクラメンガーデン
《英国人の楽しみ方》

 庭いっぱいにシクラメンを育てているイギリスの老夫婦、フランク夫妻。フランクさんのお住まいは英国南部の都市ワーリンガム。広い英国庭園には優しいシクラメンの花が一年中咲いている。
 すっかりシクラメンの魅力にとりつかれているという元音楽家のご主人と奥様のエルナさんをご紹介くださったのは、(株)京成バラ園芸技術顧問の川上幸男さん。
 「キューガーデンのフラワーショーでお会いし、お宅にも伺わせていただきましたが、実に素晴らしいご夫妻です。
 お年を召して、大きな株や鉢を扱うのは体力的にも大変なのでシクラメンになさったとのことですが、エルナ夫人はシクラメンの勉強に取り組み、その分布や特性をモノグラフにまとめ、シクラメンの学会で発表したり、ロシア原産の種類があるといえばロシア語を学び、ロシア語の論文をまとめたりと、愛好家の域を脱した本格的な研究者です。
 ご夫妻で原産地を訪ねることが何よりの楽しみだそうで、夫人はあくまでも趣味とおっしゃいますが、専門家も及ばないような知識をお持ちで、まさに地に足をつけたガーデニングと言えるでしょう。」



(庭いっぱいに咲いているシクラメンとエルナ・フランクさん)


 シクラメンは日本ではクリスマスの鉢花という印象が強いですが、ヨーロッパやアメリカでは6〜8月を除きほとんど一年中花をつけており、長期間楽しんでいます。
 また、ヨーロッパではフランク家の庭園のように地植えも十分可能です。日本でも湿度の低い北海道で種類を選べば可能性があるかもしれませんね。」


(熱心に語る川上幸男さん)

 「フランクさんの庭園のシクラメンは野生種です。野生種は気候の違う日本では難しいためか、育成の研究はあまりされていませんね。
 最近、日本でも、野生種に近いミニシクラメンが多く出回り、人気を呼んでいます。豪華な園芸品種を追いかける時代は終わり、自然の良さを大切にするようになってきたのでしょう。「フランクさんの庭園のシクラメンは野生種です。野生種は気候の違う日本では難しいためか、育成の研究はあまりされていませんね。
 最近、日本でも、野生種に近いミニシクラメンが多く出回り、人気を呼んでいます。豪華な園芸品種を追いかける時代は終わり、自然の良さを大切にするようになってきたのでしょう。
 フランク夫妻は『庭の手入れに忙しく、老いる暇がない』とおっしゃっています。とても素敵なことですね。
 わが国ではイングリッシュガーデンがブームになり、流行のようにガーデニングを始めた人も多いと思いますが、せっかくのチャンスを生かし、エルナ夫人のようにとことん勉強してみるとさらに楽しさが増すのではないでしょうか。
 まずは花を楽しむこと、そして深く知ればなおさら楽しくなるでしょう。フランク夫妻のように、若々しい気持ちを持ち続けることができる力を、自然の草木は与えてくれるはずです。」