開幕して2ヶ月半が経った浜名湖花博。百華園も植物の入替を行い、訪れるたびに違った花を楽しんでいただいています。
6/16に会場へ行きましたが、5月に初めて行ったときよりもひとつひとつの展示に足を留めて見ていただいている方が多くなっているように思いました。特に「羊歯の径」では、"ウォードの箱"の展示を熱心に見ているお客様がいらして、展示担当者でありながら、「見ている人がいる!」と驚いてしまいました。それほどその展示物は、素通りされてしまう地味な存在だったからです。
ウォードの箱は、19世紀に発明された植物輸送用のガラス箱のことです。その頃は、世界中のあらゆる地域で珍しい植物を収集する"プラントハンター(植物採集家)"が活躍した時代でした。収集した植物を本国(主にヨーロッパ)に持ち帰るには、長い船旅が必要でした。特に日本や中国などからヨーロッパへ行くにはインド洋から喜望峰を回るルートとなり、2度も赤道を通過するために無事に生きた状態で送り届けられることはほとんどなく、たいていは途中で枯れてしまっていました。ウォードの箱は、世界中の植物を生きてヨーロッパへ送り届けることを可能にした、歴史に残る画期的な発明品だったのです。
この箱の再現にあたっては、発明者のN.B.ウォード(1791-1886)自身の著書をイギリスから取り寄せ、また様々な書籍をあたるなどしましたが、詳しい構造が分からず最後まで難航しました。そして、ぎりぎりのところでようやく高知県立牧野植物園のご協力を得ることができ、当時のものに近いレプリカを製作することができました。(展示スペースの都合でサイズは1/2に縮小しています)
みなさんも、次回ご来場の際にはぜひこのウォードの箱に目を留めて、世界の海を旅した植物とそれを運んだ人たちの情熱に思いを馳せていただければ、と思います。
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海を渡って運ばれた植物を展示している
「水脈の路(みおのみち)」 |
「ウォードの箱」
(1/2サイズのレプリカ)
「羊歯の径(しだのみち)」で展示 |
「擬宝珠の径(ぎぼうしのみち)」
東アジアからヨーロッパへ渡り
発展した植物のひとつ |
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「行方の路(ゆくえのみち)」
「水脈の路(みおのみち)」と対になる
百華園の最後の展示テーマは“中国の植物” |
浜名湖花博の情報はこちらから |
「行方の路(ゆくえのみち)」の
もうひとつのテーマ“日本の植物”
詳しい内容は会場でご覧下さい |
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