展示植物の調査・選定

温暖な浜名湖畔の気候を活かし、珍しい暖地の植物の展示も

静岡国際園芸博覧会で展示される植物の調査・選定が、今、着々と進んでいます。現在は、特に、来場者の方に見応えのある植物の姿をお見せするため、早期に苗木を入手し養生するものを中心に、調査・選定の作業が進められています。
会場となる浜名湖畔は、冬季の最低月気温が氷点下にならない、本州でも暖かい土地です。露地で植物を栽培する場合、特別な設備を施さなくても越冬できる植物の範囲がとても広い地域で、このような気候条件の地域は、本州では他に鹿児島県の大隅半島の先端部分と薩摩半島東岸の指宿周辺のみです。
園芸家にとっては、栽培できる植物の範囲が広く、楽しみが多い土地であるといえます。園芸博では、浜松のこの特長を活かし、生き生きとした暖地の植物にスポットを当てたコーナーが企画されています。
街路樹用の低木といえば、ツツジ類やツゲ等が一般的ですが、これからは、華やかな色彩を添えたい場所に、ランタナやプルンバゴを植えてみてはどうでしょうか。
原産地は、ランタナが北アメリカ南部〜熱帯アメリカ、プルンバゴが南アフリカですが、浜松では露地で十分越冬できます。


ランタナ プルンバゴ
ランタナやプルンバゴは丈夫で花が次々と開花します。

シャネルの5番にも使われている香りをもつイランイラン(タガログ語で‘花の中の花’の意)。露地での越冬は無理ですが、室内で香りを楽しむ植物として利用できるでしょう。


イランイラン
(タガログ語で‘花の中の花’の意)

このように熱帯・亜熱帯原産の植物は香りをもつものが多く、葉の色彩も豊かです。葉に特徴があるオーストラリア原産ルッセリアは、浜名湖畔での試験植栽で越冬をしました。

オーストラリア原産ルッセリア

熱帯・亜熱帯の植物は、花や、葉、香りといったようにいろいろな楽しみかたができる植物です。もっと生活に取り入れて、楽しんでみてはいかがでしょう。

熱帯スイレンの品種の数々
小型のものは鉢で家庭でも育てられます。

ハワイ・オアフ島原産ハイビスカス
ハワイアンハイビスカスとよばれる様々な園芸品種の交配親となってる、重要な原種の一つです。


国際博覧会の限られた展示スペースの中で、通常あまり見ることができない興味深い植物たちを最大限に展示する工夫や、来場者の方々が、自ら育ててみたくなる植物とその植え方、飾り方のアイデアなどを盛り込みながら、ひとつひとつ植物の選定作業が進められています。(松井美子)

2001年8月31日